• ラブライブ!大好き管理人魔女っ子★ゆきによるラブライブ!サイト☆ライトノベルも載っける予定?

私は私のお母さん第1話『タイムリーパーおゆき?』

  • 2019年9月3日

「やばっ!遅刻しちゃう」
右手のあんパンを口にくわえて、その右手で冷蔵庫のドアを開け、左手でアップルジュースの紙パックを摑むと冷蔵庫を閉め、右手にあんパンを戻す。
「もう30分早く起きたら、ゆっくり座って食べられるのにね」
と、呆れたように母が言う。
それでも今日は、食べる時間があるだけ、早い方だ。
あんパンを食べながら、左手の紙パックをテーブルの上に置き、身体を捻りながら左手で素早くコップを摑む……っと、摑み損ねて手でコップを弾いたというか、ひっぱたいたというか。
ガラス製のコップは万有引力に逆らうことなく、床めがけて猫まっしぐら。
……っと、仕方ない。私は目を閉じて強く念じた。
目を開けると、コップはまだ床に飛び込みを始める前のスタンバイ状態だった。
今度はやや慎重にコップを摑むと、残りのあんパンを頬張って席に着き、コップにアップルジュースを注いで、一気に飲み干した。
「今日は座る時間があったのね?」
と、やや皮肉めいた母の言葉に、立ち上がりながら、
「行ってきます!」
と返事をして、玄関へと急いだ。

私は超能力者だ。能力は時間跳躍タイムリープ。ほんの少し過去へ跳べる。ううん、過去に限らず未来へも行けるのだろう。
幼い頃、自分の能力を知ったときに、試してみた事がある。
でも、未来ヘ跳ぶメリットがない。
確かに退屈な授業なんかのときは、授業終了時刻まで時間跳躍タイムリープしたくなることはある。
でも、時間跳躍タイムリープしたときに飛び越えた時間、私の身体ってどうなってるんだろう。消えてしまうとすれば大問題だし、身体はあるとしても先生にさされたりしたらどうなるのだろう?意識があって、ちゃんと受け答えしてくれたら良いのだけれど。もし意識がない抜け殻状態だとひどい!
私1人では検証しようがないし、かといって、この能力を人に話すのは恐ろしい。
もし私の能力が、超能力者を抹殺しようとする組織に知られてしまったら、命を狙われてしまうかもしれない。
そんなライトノベルを読んだ事があるのだ。とにかくむやみに使うのは避けなければならない。
そんな訳で、未来への時間跳躍は使わないことにしている。また、過去への時間跳躍も、月に数回程度しか使っていない。

なんとか時間内に教室に辿り着けたようだ。3年2組の教室に入ると、自分の席へと向かう。
「おはよう、おゆき。今日早いね」
席に着く直前で、ヤサコに声を掛けられた。
「えっへへ。おゆきちゃんは、やればできる子なのです」
と返事をするが、
「いや、いつもは滑り込みセーフみたいな感じだから、『今日は早いね』であって、威張れる程早くはないよ」
と、呆れ顔で言われてしまった。
このヤサコは、本名が坂下優子さかしたゆうこ。優子の『優ゆう』を優しいの『優やさ』と読んで愛称ヤサコ。高校3年間を全て同じクラスという奇跡のような間柄である。って、1学年3クラスだから、奇跡はちょっと大げさかな。このヤサコは……!?
「ぎゃああぁぁーーっ!」
「ぐへへへへ。姉ちゃん、良い乳してんな♡」
後ろから両の胸を鷲摑みにされ、思わず叫んでしまった★その手を引き剥がしつつ、
「ちょっとユミ、やめてよぉ。びっくりして、つい絹を引き裂くような悲鳴を上げちゃったじゃない?」
と振り向いて抗議する。ユミこと、高橋裕美たかはしひろみは、悪びれた風もなく、
「そこに胸があったから」
と、訳のわからない言い訳をしてくる。
「胸だったら、ヤサコの揉んだら良いじゃない?大きくて柔らかそうで、揉み応えあるよ?」
「ちょっ、何言ってんの、おゆき。私に振ってこないで!」
「いや、ヤサコさんの胸は育ちが良すぎて……。その点、おゆきちゃんの胸は、小ぶりで掌にジャストフィット☆しかも、揉んでオジサン好みに育て上げるという楽しみがっ!?」
「あれっ?ひょっとして私、ディスられてる?」
目の前に立つおっさん女子高校生の両のほっぺたをむんずと摑み、左右にぎゅーっと引っ張る。
「ごめ〜ん。許ふぃてよ〜お!」
と、涙目のユミ
ユミは、身長は私とそう変わらないのだけれど(ちなみに私は158cm)、体力とか運動神経は段違いだんちだ。体力がなく運動神経などお母さんのお腹の中に忘れてきた私など、力尽くで容易に払いのけられそうなモノなのに。何故か彼女は、私に対して暴力的なモノを振るった事がない(but性的暴力を除く★)。いつものやられっぱなしなのである。
「まあ、気持ちも晴れた事だし、許ふぃてしんぜよう」
「ううっ。神より授けられし美少女フェイスがおたふくみたいになったら、どうするのよ〜お!」
「いや、そこまで美少女じゃないし★おたふくみたいになったら、それはそれで面白いし☆」
「ひどいっ!」
「あはは……」
苦笑いするヤサコ。
と、ここでチャイムが鳴った。
「さっさと居ぬが良い。ほれっ、ハウス!」
「じゃ、また後で♡」
「また、来年♡」
ユミは、
「なんですと!」
などと言いつつも、犬小屋……じゃなかった、自分の席へと帰還を遂げた。
「ユミちゃんも、あのおっさん臭さがなければ、モテるだろうに」
「うーん、悔しいけど同意」
先程は、『そこまで美少女じゃないし』と言ったけれど、実はユミはかなり可愛いと言える。
何故に、おとなしくて、コミュ力の低い私なんかに構ってくるのか、不思議だった。

お昼休みに入った。
「おっ昼〜♪おっ昼ぅ〜♪」
跳ねるように足どりも軽くユミがやって来る。
私の隣りの席の登呂とろ君の姿をみつけると、花のような顔かんばせに氷のような微笑を貼り付け、
「トトロくん♪早く私の前から消えてね♡」
と一言。口調こそ穏やかなれど、実質は、
『おまん、はよ、そこ退けや。ぐずぐずしよったら、命の保証せんで★』
とばかりに、脅しを掛けている。
可哀想に登呂君は、逃げるように教室内から姿を消した。お昼休みのたびに繰り返される恒例行事だ。
ユミは、勝手知ったる登呂君の席に腰掛けながらも、
「ホント、登呂君てトロいんだから。私が来るのわかってるんだから、お昼休みに入ったら、0.2ゼロコンマに秒で教室から消えて欲しいよね★」
と無茶な要求をしている。それに対してヤサコが、
「実はユミとのやりとりを楽しみにしてるかもよ?なんなら、付き合っちゃえば♡」
と問い掛けるが、まさに心の奥底から出てきたような、心底嫌そうな顔で、
「はっ?いや、マジないから?冗談でもそゆこと言うのやめて!」
と、吐き捨てるように言う。
さすがにそれは言い過ぎなんじゃないかな?
「ユミは理想が高いね」
と口をはさむと、
「うん。おゆきちゃんに敵う男など異世界中を探しても見つかる気がしない」
などと宣のたまう。
「おゆきって、ここまで愛されて☆女冥利に尽きるね♡」
とヤサコ。いやそれって、女冥利に尽きるのかな?
「お待た〜♪」
チコがやって来て、ようやく全員が揃った。
お昼ご飯は、私、ヤサコ、ユミに加えて、チコこと三ヶ月智子みかづきともこを加えた4人で食べるのが恒例となっていた。
この4人は、1年のときからのクラスメイトで、チコユミは2年のときは別のクラス。3年になって再び、4人が顔を揃えたという次第である。
4人とも、名前が別の読み方が出来ると言うので、面白がって呼んでるうちに、それが定着したという訳だ。
で、チコは、中学のときに同じ文芸部に所属していたため、付き合いがキリンの首より長い。あれ、この表現微妙だった?
「ねえ、執筆活動進んでる?何書くか決めた?」
チコが問いかけてきた。
今は、ヤサコを除く3人が文芸部に所属している。ユミは体育会系の方が似合いそうなのに、何故か文芸部に入部した。
文芸部は、というか3年生のクラブ活動は、原則1学期で終わりなので、今、文芸部の3人は、最後の作品作りに取り組んでいるという訳。
「私はやっぱりタイムトラベルモノにしようと思っている」
まさか本物の時間跳躍者タイムリーパーが、タイムトラベルモノを書くとは、お医者様でも草津の湯でも思うまい。木を隠すには森の中という訳。
それからも、話題を二転三転しながら、お昼ご飯を食べたのだった。

【恒例の次回予告】
おゆきです。って、ちょっと!私の名前、出てきてないよ?
第1話で主人公の名前が出てこないって、どういう事?
この小説の作者って、莫迦なの?死ぬの?
もう意味わかんない。まあ、良いわ。次回こそ私のフルネームが、ババーンと、かっこよく登場するのね?
って、それはそれで恥ずかしいかな。
次回予告はこれを読んだら良いのね?


私の時間跳躍タイムリープ能力がバレた★
超能力者抹殺を狙う悪の組織キルキル団から、第1の刺客が放たれる。
どうなる私の運命は!
次回、『キルキル団の野望』。お楽しみに♡
って、これ、初美ミク(初耳)なんですけどぉ★


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